車に関する節約術

知っておかないと損をする?「エコカー減税」のあれこれ

車の購入や買い替えで新しい車を選ぶ際に色々なポイントがあると思いますその中でも「エコカー減税対象車」は車購入において大きな支出削減につながります。

テレビCMやパンフレットなどで目にしたことはあるものの、エコカー減税が実際にどのくらいオトクになるか分かっている人は多くないのではないでしょうか?また車種や買い方によってはエコカー減税が適用されない可能性だってあります。

そこでここではエコカー減税の基本的な情報を紹介します。車に関する税金のことですからかなり複雑ではあるものの、基本的な情報だけ知っていれば車の購入や買い替えの際にどのくらい支出が減らせるか?の目安になるので、ぜひ知っておいてください。

エコカー減税とは?

エコカー減税とは、環境性能に優れた車を購入する際にとられる優遇措置を指します。そもそも車を購入するにあたってかかる費用として車の購入費以外にも

自動車税
自動車重量税
自動車所得税

といった税金の支払いが発生します。つまり車を買う際にかかる代金は車体代金以外にも上記で上げた税金や自動車保険料、さらには駐車場代などの諸経費も上乗せされるのです。

ですが購入する車が「エコカー減税」対象車であれば上記3つの税金が免除もしくは減額されます。

購入する車によって免除になるか減額になるか(どのくらい減額されるか)は異なりますが、支払うお金が少なくなるのは間違いありません。車に対して強いこだわりがないのであればなるべくエコカー減税が適用される対象車を選ぶと車購入における総費用は少なくなるでしょう。

エコカー減税対象車とは?

エコカー減税は販売されているすべての車に適用されるわけではありません。あくまでも“環境性能に優れている車”に適用される減税ですので、当然適用される車とそうでない車があります。

エコカー減税が適用される車はざっくり分けると以下の通りです。

次世代自動車(電気自動車、燃料電池自動車など)
ハイブリッド自動車、ガソリン自動車で排出ガス基準が75%低減レベルの車
平成32年度の燃費基準値を達成している車

またハイブリッド自動車、ガソリン自動車で『平成32年度の燃費基準値を達成している車
』については燃費の基準値以上の効果が達成されている場合、エコカー減税の減額率や免除項目が変わってきます。

具体的にエコカー減税対象車がどれなのか?については各自動車会社のホームページに掲載されています。またエコカー減税対象車には後ろに下記のようなステッカーが貼られています。

買おうか検討している車がエコカー減税対象車かどうかを確認する際にチェックしてみてください。

エコカー減税によって減税される金額

環境性能に優れている車を購入した際に自動車に関する税金が免除されたり減額されるエコカー減税。では具体的にどのくらい減税されるのでしょうか?

先ほども言いましたが自動車を購入する際に

自動車取得税
自動車重量税
自動車税

の3つの税金が発生します。エコカー減税の対象車を購入するとこの3つの税金を免除もしくは減額されます。

ただし減額の度合いや免除の有無については購入する車によって異なります。詳細についてはディーラーや車販売店の販売員に直接聞くのが一番ですが、ざっくりとしたエコカー減税の減額や免除については以下の通りです。

次世代自動車の場合

次世代自動車とは

電気自動車
燃料電池自動車
プラグラインハイブリッド自動車
クリーンディーゼル車

などが該当します。また平成32年度燃費基準+50%達成者も次世代自動車に含まれます。

次世代自動車を購入した場合、エコカー減税が適用されますがその詳細は以下の通りです。

自動車取得税・・・全額免除
自動車重量税・・・全額免除
自動車税、軽自動車税・・・75%軽減

ただし電気自動車や燃料電池自動車の場合、充電スタンドや水素ステーションなどといった補給施設が充実していないため燃料補給が難しいのが現状です。エコカー減税だけを見ればおすすめではあるものの実用性はイマイチなので電気自動車や燃料電池自動車の購入は現時点ではあまりお勧めしません。

ハイブリッド自動車、ガソリン自動車の場合

ハイブリッド自動車やガソリン自動車の場合、その車種の燃費基準をどのくらい達成しているか?によって各税金の減税額が変わってきます。この時基準となる燃費基準は平成32年度のものです。

例えば平成32年度の燃費基準値+40%達成している車の場合

自動車取得税・・・全額免除
自動車重量税・・・全額免除
自動車税・・・75%軽減
(軽自動車税・・・50%軽減)

となっています。

ちなみに燃費基準プラスアルファの数値(○○%の部分)が小さくなればなるほど、減税率や免除されずに減税になったりします。「どうしてもこの車がほしい!」という人以外はなるべく燃費基準値+50%達成車の中から選ぶのが良いでしょう。

エコカー減税を受ける際の注意点

購入する車のタイプによって税金が免除されたり減額されるエコカー減税ですが、もちろん注意点もあります。『対象車を買う=エコカー減税が適用される』ではないので気を付けてください。

まず大事なのはエコカー減税が適用されるのは「新車」が基本です。

そもそも車は古い車よりも新しい車のほうが燃費や排ガス軽減が優れています。そのため、中古で購入してもエコカー減税を受けられる対象に満たさない車がほとんどなので、エコカー減税を受けるのであれば新車を中心に選びましょう。

ただし、中古車の中でもエコカー減税を適用できる車もあります。具体的には

自動車取得税は平成29年4月1日~平成31年3月31日までに購入した車
自動車重量税は平成29年5月1日~平成31年4月30日までに新車登録もしくは1回目の車検を受ける車

であれば中古車でもエコカー減税を受けられます。ちなみに走行距離ゼロキロの新古車でもエコカー減税を受けられるので、少しでも安く車を買いたい人は新古車から探すのがいいかもしれません。

中古車だとエコカー減税の減税額が異なる

一部中古車や新古車でもエコカー減税は適用されますが、新車同様の優遇が受けられるとは限りません。場合によっては課税される可能性があるので注意してください。

特に優遇が受けられにくいのが自動車取得税。自動車取得税は文字通り車を取得する際に発生する税金ですが、実は新車と中古車とでは自動車取得税の算出方法が異なります。

自動車取得税の算出方法については複雑なので割愛しますが中古車を買った際に「エコカー減税対象車なのに自動車取得税がかかる」場合があることだけは覚えておいてください。

エコカー減税による免除・減額の回数について

エコカー減税によって車購入に関わる税金が免除されたり減額されたりしますが、毎回減額されるわけではありません。特に車検の度に発生する自動車重量税と毎年支払う必要がある自動車税には免除・減額の回数が決まっています。

重量税は初回と2回目の納付のみ
自動車税は車を取得した翌年のみ

が対象です。さらに自動車重量税の2回目の控除は初回車検時(新車購入時)の15日以内に車検証を交付しないと適用されません。

控除や減額はきちんと手続きしないと実行されません。「あれ?エコカー減税どこいった?」とならないよう、しかるべき手続きはきちんとおこないましょう。

まとめ

ここではエコカー減税がどういったものなのかをザックリとお話ししましたがいかがでしたでしょうか?細かくお話すればもっと長く複雑になるため、あえて要点だけ絞ってまとめてみました。

もちろん購入予定の車の車種は車の買い替えや購入のタイミングによってエコカー減税による控除や減額の条件は変わってきます。ただ

「エコカー減税ってこんなものなんだ」

ということだけでも知っておけば、この先の車選びに大いに役に立つことでしょう。エコカー減税を上手に活用すれば車を買う費用を抑えることもできませので、基本的な部分だけでも頭に入れておいてもらえればと思います。